辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 思わず息を呑んだリティは、急激に熱せられた空気を吸い込んで激しくむせた。

 なにが起きたかを確認するよりも早く、痛む身体を抱え上げられる。

「怪我は? 無事か!?」

 リティをゴーレムから守ったその人――ランベールが息を荒らげて言う。

「殿下……?」

「無事でよかった」

 一拍置いて、ランベールがリティをきつく抱き締めた。

 しかしリティは背中の痛みに顔をしかめ、ランベールの肩を弱々しく叩いて抗議する。

「せ、背中が痛いんです。ゴーレムに攻撃されて……」

「そうだったのか、すまない……」

 ぱっとランベールが力を緩めるも、リティを離そうとはしなかった。