辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 筆記試験を終え、結果発表の日を迎えたリティは、かたくななエリーズに寂しい思いを抱きながら部屋で待っていた。

 試験のたびにどれだけの人数が落とされるのか明確でないこともあり、あの賑やかなニナでさえおとなしい。

 瞳の色は黒に近い灰色に変わっている。少なくとも彼女にとって、結果を待つ今は楽しい時間ではないようだ。

 変わらないのはデルフィーヌだけらしい。

 彼女はつんとすました顔で難しそうな分厚い本を読んでいる。

(デルフィーヌのそういうところは尊敬する)

 割り振られたベッドに座ったリティは、ちらりと盗み見たデルフィーヌに対してそう思った。