辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「そろそろ失礼したほうがいいですよね。話を聞いてくださってありがとうございました。殿下が仰る通り、力不足だと言われるまでは頑張ってみようと思います」

 気持ちを新たに、リティが鳥舎を出ようとする。

 しかしその前にランベールがリティの手首を掴んだ。

「なっ……なんですか?」

 驚いたリティがランベールに顔を向ける。

 思っていたよりも高い位置から見下ろされていると気づき、急に胸がざわついた。

(殿下って背が高かったのね。今まで意識したことがなかったから……)

 揺れる視線が、ランベールのものと交わる。

 その瞬間、リティの中に感じたことのない甘やかな想いが沸き上がった。