辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました


 ややあってからその顔がじわりと赤く色づく。

 鳥舎の中が薄暗くても、これだけ近くにいればリティも気づいた。

「殿下、お顔が……」

「なんでもない」

 ぱっとランベールの手がリティの手から離れる。

「俺たちの関係を忘れていた。友人とはいえ、君は妃候補のひとりだ。こうして話しているのはよくないだろう。ほかの候補者たちに示しがつかないからな」

「いつか、好きなだけお話できるようになるといいです。そのときは私の話だけじゃなくて、殿下の話も聞かせてください。乳兄弟さんの話とか、炎の妖精の話とか」

 ランベールよりも先にリティが立ち上がる。