辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「なにかしたか? 記憶にないな」

「私の能力を明かしたときです。みんなに笑われたのに、殿下が気を遣ってくださいました」

「……そんなこともあったな。どんな能力であれ、笑われていいものなどない。君の花を咲かせる力を優しいと言ったのは本心だ」

「とてもうれしかったです。今まで以上に自分の力を誇りに思いました」

 リティは故郷にいたときと比べれば一瞬にも等しい、今日までの日々を思い出す。

 そして、不意に気づいた。