辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 はっきりと告げられたそれは、候補者のリティが聞いていいものではなかった。

「でも、私は」

「戦鳥の好きなところをもっと聞かせてほしいし、家族の話も聞いてみたい。それに、君自身のことも」

「……どうしてですか?」

 本当にわからず問うと、ランベールはすぐに答えた。

「まだ話し足りないからだ」

「私の話……そんなにおもしろかったんですね」

 悲しげだったリティの顔に微かな笑みが浮かぶ。

「私も殿下とはもっとお話ししたいです。だからすぐ、辞退できなかったのかも」

「だったら話そう。ここを離れたらもう話す時間を取れなくなる」

「そうですね。クアトリーは遠いですし……」