辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「じゃあ……殿下もひとりになりたくていらっしゃったんですか?」

「……そうだな。考えごとをしたいとき、ここは誰にも邪魔されなくていい」

 そう言うと、ランベールは鳥舎の壁際を示した。

「もしもひとりでいたいならこの場所は譲ろう。だが、いてもかまわないなら……」

「大丈夫です」

 考える間もなく答え、リティは鳥舎の壁際に積まれた藁の山に腰を下ろした。

(ひとりになりたかったはずなのに。殿下の顔を見たら……)

 そのままリティは自分の隣の藁をぽんぽんと軽く叩き、ランベールを見上げる。

「殿下もどうぞ」

「……ああ」