「あなたっていつもそう! もっと味わって食べていいのよ?」
ヒューイはリティの言葉など聞かず、差し出される肉をうれしそうに次から次へと口にした。
この巨大な鳥を、エモニエ王国では〝戦鳥(カグルートゥ)〟と呼ぶ。
国土のほとんどを森林と氷に覆われたエモニエにおいて、戦鳥は優秀な移動手段であり、輸送手段だった。
ひと抱えほどする卵から生まれ、体高は成人男性の平均ほど。
気性が荒くプライドも高いため、専門的な知識と技術を有した者にしか扱えない。
その一方で極上の手触りと撥水性の羽毛を持っており、戦鳥の羽毛で作られたベッドを手に入れることが、この国の多くの一般市民の夢だ。

