「文句なら俺じゃなくて、妃決めをすると言い出したご先祖様に言ってくださいよ」

「言えるものなら言ってやりたいものだな」

 まだ、ランベールの耳にはリティの楽しげな声が残っている。

 遠くに沈んでいく夕陽を、ランベールの同じ色の瞳が睨みつけた。