辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 あまり王子らしからぬ態度だったが、それが逆に心を許している様子を表していた。

「これを候補者に聞くのは初めてなんだが、クアトリーでの話を聞かせてくれないか? 土地の話でもいいし、そこに住む人々の話でもいい。家族の話でもかまわない」

 なにを聞かれるか身構えていたリティは、それを聞いて安堵した。

「そんな話でよろしければ、いくらでも」

 大好きなものの話をせがまれ、リティの口は閉じる暇がなくなる。

 聞き上手なのか、ランベールとの話は驚くほど盛り上がった。



◇ ◇ ◇



 リティシアと話を済ませたランベールのもとに、ひとりの騎士が近づく。

「時間、過ぎてますよ」