辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 少なくともリティの花を咲かせる能力の数百倍は活用方法がある。

(……なんだか、もやもやするわ)

 リティはそっと自分の胸に手を当てる。

「殿下はエモニエ王国のために結婚するのですね」

「ああ、そうだ」

 それでいいのかと思うも、口には出せない。

 ランベールはリティが哀れんでいいような相手ではないし、否定的な発言をすれば王家を批判していると取られかねないからだ。

 はっきりと口にはしなかったリティだが、考えていることは顔に出ていた。

 それに気づいたランベールが苦笑し、リティに向かって言う。

「父上に比べれば幸運だ。あなたのような人に出会えた」