辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「申し訳ございません。辺境の出で礼儀がなっておらず……」

「謝るな。ひとりくらい、あなたのような人がいるべきだ。安心する」

 揺らめく炎の瞳に見つめられ、リティの胸が騒いだ。

(前にも思ったけれど、きれいな瞳だわ)

 なんとなくランベールと目を合わせていられなくなり、すっと逸らす。

「ほかの候補者にも安心できる方はたくさんいます」

「だからそういうところがらしくないんだ。自分以外を推薦してどうする」

「それもそうですね」

 リティは間違いなく候補者だが、ニナに言ったようにその自覚は薄い。