辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「あなたで最後だ」

「最後? なにがですか?」

「候補者とひとりずつ話す時間だ。本当に長かった」

 そうは言うものの、ランベールの顔に疲れや飽きは見えない。

「あなたはある意味特別な枠にいる候補者だから、ずいぶん待たせる形になってしまった」

 特別だと言われて首を傾げたリティだったが、すぐにその意味を理解する。

「本当は私ではなく、別の方が妃候補だったと伺いました」

「ああ、その通りだ。たったひとつだけ空いた枠に、議会の貴族たちから推薦させた結果、あなたが選ばれた」

 ランベールの言う議会の貴族が、リティの父の友人であるロベールだ。