辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「エモニエ王国で一番寒い地でしょう? 海には氷が流れ着くとか……。わたくし、いつか旅に出るなら絶対にクアトリーへ行ってみたかったの」

「私からすると寒いだけで見所なんてない土地だけど……。そう言ってもらえると、クアトリー出身としてうれしいわ」

「凍った魚や肉を食べるというのは本当? 口が冷たくて呑み込めないのではないの?」

「そんなに大きな塊は食べないから大丈夫。薄く切ったものを食べるの。私は口の中で少しずつ溶かしながら食べるのが好きよ」

「素敵!」

 ますます目を輝かせるブランシュだが、リティからすると疑問しかない。