辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「荒れた土地を豊かな土地に変える……だったかしら?」

「ええ。わたくしの力は薬草園で使えそうでしょう? 今は責任者が席を外しているようで、残念だわ」

「じゃあ、私と似たような理由でここにいるのね。私も――」

「花を咲かせる能力。違う?」

「すごい記憶能力ね。あんなにたくさん候補者がいたのに、私のことを覚えているなんて」

「わたくしにとって、ちょっと特別だったのよ」

「特別?」

「だってあのクアトリー出身なんだもの」

 恍惚としたブランシュの表情は、戦鳥を前にしたリティに近い。