辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「私がなにをどう思っていてもデルフィーヌには関係ないわ」

「あなたのような人が候補に残っていたというだけで、この妃決めの格が下がるでしょう」

 どうもデルフィーヌはリティによく絡む。

 こんなふうに文句を言われるのも慣れ始めているとはいえ、リティにとっておもしろいものではなかった。

「デルフィーヌも髪を乾かしてあげようか?」

 また気まずい空気が流れるのを察したのか、ニナが瞳の色を灰色に変えながら言う。

 不安と焦り、戸惑いを感じたときの色だ。

「結構よ」

 デルフィーヌはつんとして言うと、さっさとベッドに潜り込んでしまった。

「……デルフィーヌは私が嫌いなのかな?」