辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

(もともとはお金のため、なのよね。最初にもらう支度金と、辺境の地への支援金。殿下に辺境の状況は伝えたし、妃候補に残っている理由がないと言えばないのかも……?)

「リティさんは妃に選ばれたくないんですか?」

 珍しくエリーズからも踏み込まれ、リティは愛想笑いを浮かべた。

「選ばれたくないわけじゃないけど、どうしても選ばれなきゃいけないってわけでもないわ。だめならだめで、家に帰るだけだもの」

「どうりでやる気を感じられないと思ったわ」

 きつい物言いは浴室から出てきたデルフィーヌのものだった。

「そんなふざけた態度で候補者に残るなんて恥を知りなさい」