辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「でもさぁ、最有力候補者でしょ? 実はとっくにデルフィーヌを妃にするって決まってて、この妃決めは見せかけのものなのかも」

「どうしてそんな真似をする必要があるのよ。それなら最初からデルフィーヌにすればいいじゃない」

「大人の事情ってやつ。貴族ってそういうの、めんどくさいじゃん」

「……それは否定できませんね」

(そうなんだ)

 妙に納得しているふたりと違い、リティにはいまいちしっくりこない。

「それに私、聞いたんだ。ルビエ家は陰で王家に多額の献金をしてるらしいよ。いわゆる賄賂ってやつ」

「デルフィーヌを選んでもらうために?」

「本当かどうかは知らないけどね」