辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 ニナの瞳は、今は橙に近い黄色だった。

 うれしいときや楽しいときは暖色に、嫌なことがあったときや落ち込んでいるときは寒色になるようだ。

「私も最近、薬草について勉強してるの。戦鳥になにかあったとき、すぐ手を貸せたらいいなと思って。それに私の能力を考えると、植物について知っておくのは損にならないし」

「たしかに! もし脱落したらうちに来ない? なかなか花を咲かせない薬草があるんだ」

「なんて名前の薬草なの? 調べておくわ」

 三人で盛り上がっていると、部屋の扉が開いた。

 外から帰ってきたデルフィーヌは、着替えを手に取るとまっすぐ浴室へ向かう。