辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 その後ろをトリスタンとジョエルが追いかけた。

「リティ。俺たちは前から決めていたんだ。もしお前に求婚してくる男がいたら、本当にふさわしいか家族で見極めようと」

 トリスタンが言うも、リティは振り返らず歩く。

「どうせ物騒な見極め方なんだわ。言わなくてもわかってるんだから」

「たしかに俺たちを倒せたら、という条件はつけるつもりだったが……」

「ほら、やっぱり! 父さんと兄さんたちに勝てる人なんて、この国にいるわけないでしょ」

 そう言い返し、リティが足を止める。

「追いかけてきたって、結婚するともしないとも言えないわよ。私のことなんだから、ちゃんと考える時間をちょうだい」