辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

 ここへ来てからずっと部屋で過ごしていたリティは、その魅力的な提案を断れなかった。

「でしたら、お世話を手伝わせてください。専門的なことは難しいと思いますが、掃除や餌やりはできるでしょうから」

 故郷にて、ときどきヒューイの羽をブラシで梳いてやったのを思い出し、リティの頬が緩む。

 細かいゴミを取り除き、専用の油を塗ってやることで、ふわふわの羽毛は絹のような触り心地になるのだ。

「妃候補の方にこんなことをお願いしていいのかね?」

「やらせちゃいけない、なんて指示はもらってませんよ」

「まあ、鳥たちが喜ぶならいいんじゃないか?」

 鳥丁たちが顔を見合わせて言う。