辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

「適当……って、つまり特に決まってない?」

「はい。次の指示があるまでおとなしくしていようかと」

「下手に動き回って目をつけられるよりは、そのほうがいいのかな」

 リティが悩んでいる間に、エリーズが食事を終える。

 それを見たリティは慌てて残っていたオムレツを口に運んだ。



 部屋に戻ったリティは、ちょうど訪れていたらしい年配の女性と鉢合わせた。

「あなたで最後ですね。リティシアさん」

 使用人と呼ぶには、働き慣れていないように見えた。

 おそらくはもっと地位の高い人物なのだろう。

「なにかあったんですか?」

 不安になって尋ねると、女性はリティに一通の封筒を差し出す。