辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました

(ここへ来るまでにちゃんと食事の作法を勉強しておいてよかったわ。きっとそういうところも見られるだろうから……)

「なんか息苦しくなっちゃうな。部屋にいるときしか気を抜けないじゃん」

 ニナが頭の後ろで手を組み、唇を尖らせて言った。

「デルフィーヌが聞いたら、『未来の王妃として、常に模範的な行動をするのは当然ではなくて?』って言いそう。気をつけようっと」

 話すだけ話すと、ニナはリティとエリーズの食事が終わるのを待たずに部屋へ逃げ出した。

「そういえば、エリーズはこのあとどうするの?」

 リティに話しかけられたエリーズがフォークを置き、意味を問うように小首を傾げた。