橘美琴は俺の幼なじみだ。
そして…。
子どもの頃の初恋相手。
俺は昔から目つきが怖いと言うだけで避けられきて、人のことをよく疑うようになった。
人を見た目で判断する奴らが嫌いで、特に女なんか無理だった。
でも、そんな俺でも惹かれる存在が美琴だった。

今も俺の心は美琴に奪われている。

でも、まさかクラスが同じだったなんて。
ぼうっと美琴を見ながら、そんなことを思う。
「ヒッ」 
美琴は前に立っている先生の禍々しいオーラに気付いたらしく顔がひきつっている。
慌てて先生の方に顔を向けた彼女。
額には汗が浮かんでいる。
めっちゃくちゃ焦ってる…。
俺は思わずクスッと笑ってしまった。