司先輩、甘すぎです…


「へぇ、俺を揶揄うなんていい度胸じゃん。」
「とか言って何もしないくせに〜」
ふふっ、凌くんはこういうこと言うけど、
別に何もしてこないのだ。だから、私もこう言ってからかうんだけどね。
「美琴のくせに生意気。」
むにゅ、鼻をつままれた。
「うぇ?」
「ふっ、そのマヌケな顔見れたから、許してやろう。」
「なんだか上から目線…」
「まぁな」
楽しそうに笑った凌くん。
相変わらず、意地悪だ。
まぁ、たまに優しいんだけどね。よくいうツンデレってヤツかな?
なんだか、昔に戻ったみたいだな。
そう思った時、
「お前ら〜」
背後からドスの効いた声がする。
ひっ
恐る恐る後ろに視線をやる。
「せっ、先生?」
そこには、殺気に満ちたオーラをまとった担任の先生がいた。
「よほど、俺の話がどうでもいいみたいだな?
よし、わかった。たっぷりと俺のありがたーいお話を聞かせてあげよう。」
え…
それって、お説教じゃ…
っていうか、先生話してたんだ。
蚊帳の外だった…
「先生、言い訳と聞こえるかもしれませんが、
俺と橘は先生の話がどうでもいいってわけじゃないんです。ただ、ちょっと久しぶりに幼なじみと会えて、
浮かれてたっていうか…なっ?」
急に話を振られて
「うん」
と驚きながらも返事を返す。