カーテンの隙間から差し込む朝日。



チュンチュンと鳴く小鳥のさえずりが、もう朝であるということを知らせてくれた。



「………………夢じゃない…よね。絶対」



ぼんやりとした意識の中で、誰に言うわけでもなく独り言ちる。



夢であって欲しいと何度も思い、その度に頬をつねっては現実なのだと思い知った。



…………今日、どんな顔して会えばいい?



昨日のなるちゃん激変事件から一晩が明けた次の日。



「っ、もー……頭ん中、なるちゃんでいっぱいじゃん私」



昨日のなるちゃんを思い出して、ぼふんっと布団に顔をうずめる。



何があったのかと言われたら、説明するのも恥ずかしいくらいのことが起きた。







「…もう、幼なじみやめたいんだけど。海琴を彼女にしたくてたまんない」



「か…………かの、じょ?」



「…これでもまだ伝わんない?海琴のことが好きだって言ってんの」



「っ…!!」



顔色一つ変えずに言ったなるちゃんに至近距離から見つめられて、顔がボンッと火を噴いた。



火傷したときみたいに頬が熱くなり、それは自分でもわかるほど。