穂乃果ちゃんと長谷川くんに挟まれて廊下を歩く。
お食事処でわいわいご飯を食べ終えたあと、3人で部屋に戻っていた。
なるちゃんはトイレに寄ると言っていたから、今は私たちだけ。
旅館の廊下でこの2人と話してるなんて、すごく変な感じ。
修学旅行を先取りしたみたいな、そんな感覚。
「…そういえば、長谷川くん大丈夫?」
そこで、ちょっと気にしてることを聞いてみる。
「大丈夫…って、なにが?」
「なるちゃん、ああ見えてめっちゃ寝相悪いんだよ。たぶん壊滅的」
なるちゃんが戻ってくるかもしれないと思ったら、自然と小声になった。
だってなるちゃん地獄耳だし。
「真面目な顔して何言出すのかと思ったら…そんなことかよ」
長谷川くんは呆れてるけど、私は至って超真面目。
「そんなことで済まされないんだよ?何度なるちゃんに潰されかけたことか…」
思い返すだけであの息苦しさが蘇るもんね。
「へぇー…」
「や、やっぱり2人はお互いの家に泊まりあいっことかしてたの?」
なぜか仏頂面の長谷川くんと慌てる穂乃果ちゃんに、「うん」と返す。
「私の親は仕事が忙しいから、夜帰ってくるのも遅くてさ。よくなるちゃんが家に来てくれたり、おばさん…なるちゃんのお母さんが呼んでくれたりしたの」



