「実は俺、夏菜の兄ちゃんが好きなんだよね」
この空の一言で、夏菜は失恋する。何十年も抱き続けていたこの想いを伝えられないまま、終わってしまうのかというところに本当に興味を寄せられました。
突然こんなことを言った空の真意が知りたくて、ページを捲っているうちにあっという間に終わっているような、最初から最後まで読む目が離れない素晴らしいインパクトがありました!情景描写、心情描写、そして会話の掛け合いがこの物語全体を強く持ち上げていて、さすがビスビス先生だなと思いました😆
巧みに隠されたある“トリック”の設定も凄く好きで、空が昔流木に書いた言葉にすごく感動しました。空は夏菜に「好き」と言ってもらいたかったら、わざと「夏菜の兄ちゃんが好きなんだ」と言ったこと、そして物語の最後に夏菜が長年秘めていた想いを空に伝えられたこと。
3000字以内でここまで面白くて、惹きつけられる作品は他にない!