医師、看護師、シスターや司祭、ボランティア関係の人たち、それぞれ要望をきいてまわったり話し合ったりしながら調整や手配を行う。

 あっという間にときが流れていく。

 慈善病院のことだけではない。最近は、ラングラン侯爵家の管理の仕事も任せてもらえるようになった。それから、侯爵家の仕事も。管理人のマルスラン・リファールや執事のモルガン・マルベールに助けてもらいながら、出来ることがひとつずつ増えていく。それらは、わたしにとって生きる気力になる。おおげさだけど、これまで無気力で諦めることの多かったわたしには、それは活力につながるのである。