「ひとつだけ覚悟なさって下さい。ケンカをする度、あなたに寂しい思いをさせられたことをネチネチ言うことを。それでよろしければ、答えは『はい』です」
笑いながら告げると、一瞬にしてごつい顔に花が咲いた。大きな大きな大輪の花が。
そう認識したときには、彼の大きくて分厚い胸の中にいた。
あたたかくてやさしい胸の中に。
もう寂しくはない。こんなにもしあわせなのだから。
彼の胸の中、心ゆくまでしあわせを味わった。
「きみを愛することはないし、きみから愛されようとは思わない」と宣言した旦那様と、宣言されたわたしの結末は、どんな書物に出てくる物語よりもはるかにハッピーエンドだった。
(了)
笑いながら告げると、一瞬にしてごつい顔に花が咲いた。大きな大きな大輪の花が。
そう認識したときには、彼の大きくて分厚い胸の中にいた。
あたたかくてやさしい胸の中に。
もう寂しくはない。こんなにもしあわせなのだから。
彼の胸の中、心ゆくまでしあわせを味わった。
「きみを愛することはないし、きみから愛されようとは思わない」と宣言した旦那様と、宣言されたわたしの結末は、どんな書物に出てくる物語よりもはるかにハッピーエンドだった。
(了)

