「ジョスラン、あなたの言う通りです。だけど、わたしはふつうが好きではありません。ほら、わたしって可愛くないところがあるでしょう? それに、ワガママだから。お願いです、ジョスラン。そのメニューでいって下さい」
「もちろん、アイ様のご要望でしたらその通りにいたしますので」

 そんなやり取りがあったけれど、ジョスランの腕は確かである。それに、何か国もまわって修行しただけあり、どのようなレシピにも対応出来る。それどころか、いまだに様々な国や大陸の料理本を借りてはあたらしい料理の開拓をしている。