「きみのことをほんとうに想っているのなら、事情を告げて結婚をすべきではなかった。きみをここに縛りつけるべきではなかった。きみの人生をいたずらに踏みにじっただけだった。おれは、心のどこかで生きたいと思っていた。もしもきみがこんなおっさんでもいいと言ってくれるのなら、きみといっしょに人生を歩みたかった。そのようなひとりよがりな想いが、ムダな望みが、きみと婚約破棄することを躊躇わせた」