「立ち話もなんですから、病院に行きましょうか? いえ、病院よりカフェの方が近いですね」
「それはいい。喉が乾いてたまらん」

 エルキュールは、そう言いながら手で顔をあおいでいる。

 そういえば、今朝はいつもより気温が高めね。

 このときになってやっと、気温のことに気がついた。