さらに鼓動がはやくなる。心臓がいまにも力尽きてしまうのではないか、とヒヤヒヤしてしまう。

 しばし睨み合った。

 すくなくとも見つめ合う、ではない。ふつうの夫婦やカップルのように、あるいは友人どうしや家族どうしのように、見つめ合っているのとはなにかが違う気がする。

 彼が反応するのを待った。というか、わたしは反応出来そうにない。