「では、これ以上あなたを待たせるわけにはいかないですね。アイ、わたしはあなたに……」

 彼がさらにさらにテーブルに身を乗りだしてきた。それこそ、キラキラ光る顔がすぐ目の前に迫る勢いで。

 反射的に彼のキラキラから手をかざし、目をかばってしまった。

 そのお蔭で、わずかでもキラキラがおさまった。と同時に、彼越しに向こう側、つまり馬車道をはさんだ向こうの道路が見えた。

 そこにひときわ目立つ大きな男性が立っている。うしろに二人の青年を従えて。