「そ、そうですか? いえ、すみません。まさかあなたからそんな言葉をきけるとは思ってもいませんでした。もしかして、わたしの態度はあまりにもあからさますぎましたか? 叔父にも『おまえはわかりやすい。もっと自重した方がいい』と注意されたのです。そうですか。そんなにわかりやすかったとは……」

 彼は、急にシュンとした。

「いえ、違います。気がついたのは今日ですから。それに、そんなにわかりやすくはありません。わたしが敏感すぎるのです」

 慌てて返した。

 視線が合うと、どちらからともなく気弱な笑みを浮かべる。