姉であるティアナ・フィオールが学園を卒業して一ヶ月が経った。

私は、学園で三年生になっていた。

学園では暫くの休暇があり、私はフィオール家に帰省していた。

そんなある日、フィオール家に一通の手紙が届いた。



私、リアーナ・フィオールへの婚約の申し込みである。



いつかこんな日が訪れることは理解していた。

もうロイド様への思い入れもない。

いや本当は始めから愛されたかっただけで、ロイド様を本当に愛してなどいなかったのかもしれない。

ただ皆が羨《うらや》むような愛を受け取りたかっただけなのだろうか。