(あれが、王女カサンドラ……)
一度、彼女らしき姿を夢で見たことがある。
あのときは、周囲の人たちも彼女に怯え、ただ我慢してやり過ごすしかないといった感じだった。
けれど今のカサンドラは、エーリヒに詰め寄り、拒絶されて、どうしたらいいかわからずに狼狽えていた。
王太子とアリーシャの最初の目的は、こうして大勢の前で、カサンドラは恐ろしい魔女ではなく、ただの我儘な子どものようなものだと知らしめることかもしれない。
それからクロエとエーリヒは、アリーシャに連れられて国王と対面したあと、マードレット公爵家と親交の深い人たちに挨拶をしていく。
エーリヒが言っていたように表立ってマードレット公爵家に敵対する者はなく、クロエの黒髪を美しいと褒める人もいたくらいだ。
たしかにこうしていると、金髪ばかりの人たちの中で、クロエの黒髪はとても目立っている。
異質な自分を受け入れる者と、表向きは歓迎しながらも、思うところがあるような者。
そして最初から、遠巻きに見ている者たち。
様々な視線を受けながら、クロエはエーリヒに手を取られて歩いていく。
一度、彼女らしき姿を夢で見たことがある。
あのときは、周囲の人たちも彼女に怯え、ただ我慢してやり過ごすしかないといった感じだった。
けれど今のカサンドラは、エーリヒに詰め寄り、拒絶されて、どうしたらいいかわからずに狼狽えていた。
王太子とアリーシャの最初の目的は、こうして大勢の前で、カサンドラは恐ろしい魔女ではなく、ただの我儘な子どものようなものだと知らしめることかもしれない。
それからクロエとエーリヒは、アリーシャに連れられて国王と対面したあと、マードレット公爵家と親交の深い人たちに挨拶をしていく。
エーリヒが言っていたように表立ってマードレット公爵家に敵対する者はなく、クロエの黒髪を美しいと褒める人もいたくらいだ。
たしかにこうしていると、金髪ばかりの人たちの中で、クロエの黒髪はとても目立っている。
異質な自分を受け入れる者と、表向きは歓迎しながらも、思うところがあるような者。
そして最初から、遠巻きに見ている者たち。
様々な視線を受けながら、クロエはエーリヒに手を取られて歩いていく。


