どちらも金髪に白い肌と、典型的な貴族の外見をしていたが、ふたりとも誠実な人たちで、クロエを巻き込んでしまうことを謝罪してくれた。
形式的な養子縁組ではなく、本当の家族のように何でも頼ってほしいと言われたが、横暴な父と、そんな父の言いなりだった母しか知らないクロエは、かえって戸惑ったくらいだ。
対面を終えて部屋に戻ったクロエは、訪ねてきてくれたエーリヒに、それを打ち明ける。
「ふたりとも、とても優しそうだったわ。この国の貴族にも、あんな人たちがいるのね」
今、この部屋にはクロエとエーリヒのふたりだけだ。
貴族令嬢になるとはいえ、着替えやお茶を淹れたりするのもひとりでできるので、この屋敷の中では侍女の手は借りないことにしている。
だから気兼ねなく、ゆっくりと話すことができた。
「……マードレット公爵はかなり有能だと聞いている。優しいだけの人ではないとは思うが」
そう言われて、たしかに信じすぎてしまうのも問題だと、気を引き締める。
「そうね。エーリヒの言う通りだわ」
華やかに見える貴族社会だが、実際は恐ろしい場所だということを、クロエもよく知っている。
形式的な養子縁組ではなく、本当の家族のように何でも頼ってほしいと言われたが、横暴な父と、そんな父の言いなりだった母しか知らないクロエは、かえって戸惑ったくらいだ。
対面を終えて部屋に戻ったクロエは、訪ねてきてくれたエーリヒに、それを打ち明ける。
「ふたりとも、とても優しそうだったわ。この国の貴族にも、あんな人たちがいるのね」
今、この部屋にはクロエとエーリヒのふたりだけだ。
貴族令嬢になるとはいえ、着替えやお茶を淹れたりするのもひとりでできるので、この屋敷の中では侍女の手は借りないことにしている。
だから気兼ねなく、ゆっくりと話すことができた。
「……マードレット公爵はかなり有能だと聞いている。優しいだけの人ではないとは思うが」
そう言われて、たしかに信じすぎてしまうのも問題だと、気を引き締める。
「そうね。エーリヒの言う通りだわ」
華やかに見える貴族社会だが、実際は恐ろしい場所だということを、クロエもよく知っている。


