むしろ不誠実だったキリフと、クロエを虐げ、エーリヒを排除しようとした父を、このままにはしておけないと思う。
それでもあの王女のように、私情で魔女の力を使うつもりはない。
(人を傷つけたり、言うことを聞かせるために魔女の力を使ってはいけない。この力はとても強いものだからこそ、溺れないようにしないと)
最初に禿げるように願ってしまったのは、まだ魔女だと知らなかった頃なので仕方がない。
「エーリヒこそ、大丈夫?」
「ああ、もちろんだ」
あの場所に、トラウマを抱えているのではないか。
それが心配で尋ねると、エーリヒは力強く言った。
「あの頃とは違う。今の俺は何があっても、クロエと一緒に生きる未来を諦めない」
「…・・・うん」
エーリヒはもう、王女の人形などではない。クロエのパートナーで、恋人で、これからの人生を一緒に生きていくと約束した婚約者だ。
「ふたりで、頑張ろうね」
見張りもいなし、ここから逃げようと思えば可能かもしれない。
でもどんなに遠くに逃げても、きっと心から安心することはできない。
ずっと逃げ続ける人生を送ることになってしまうだろう。
それでもあの王女のように、私情で魔女の力を使うつもりはない。
(人を傷つけたり、言うことを聞かせるために魔女の力を使ってはいけない。この力はとても強いものだからこそ、溺れないようにしないと)
最初に禿げるように願ってしまったのは、まだ魔女だと知らなかった頃なので仕方がない。
「エーリヒこそ、大丈夫?」
「ああ、もちろんだ」
あの場所に、トラウマを抱えているのではないか。
それが心配で尋ねると、エーリヒは力強く言った。
「あの頃とは違う。今の俺は何があっても、クロエと一緒に生きる未来を諦めない」
「…・・・うん」
エーリヒはもう、王女の人形などではない。クロエのパートナーで、恋人で、これからの人生を一緒に生きていくと約束した婚約者だ。
「ふたりで、頑張ろうね」
見張りもいなし、ここから逃げようと思えば可能かもしれない。
でもどんなに遠くに逃げても、きっと心から安心することはできない。
ずっと逃げ続ける人生を送ることになってしまうだろう。


