「どんなに理想を掲げようと、クロエを利用しようとしていることには変わりはない。それに移民として貴族の中に入れば、いくらマードレット公爵家の名があっても、クロエを貶めようとする者は必ず現れる。そんな悪意にクロエを晒したくない」
クロエのことを大切に思ってくれているからこそ、エーリヒはそう言って反対している。
(でも、私は……)
もともと、自分だけしあわせになることに罪悪感を持っていた。
それは王太子やアリーシャのように、この国を変えたいというような崇高なものではなく、ただ自分の気持ちを楽にしたいだけかもしれない。
それでもスラムにいる子どもたちや、虐げられた移民たちを救いたいと思う。
(それに、自分の野望のためにエーリヒを排除しようとした父や、彼を自分のもののように扱っていたカサンドラ王女を、許せない気持ちもある)
逃げ続けるよりも戦って、自分で居場所を確保したい。
そう思ってエーリヒを見上げると、彼はふと、表情を和らげた。
「それでもクロエが戦いたいのなら、俺も、一緒に戦う」
「え?」
まだ何も告げていない。
クロエのことを大切に思ってくれているからこそ、エーリヒはそう言って反対している。
(でも、私は……)
もともと、自分だけしあわせになることに罪悪感を持っていた。
それは王太子やアリーシャのように、この国を変えたいというような崇高なものではなく、ただ自分の気持ちを楽にしたいだけかもしれない。
それでもスラムにいる子どもたちや、虐げられた移民たちを救いたいと思う。
(それに、自分の野望のためにエーリヒを排除しようとした父や、彼を自分のもののように扱っていたカサンドラ王女を、許せない気持ちもある)
逃げ続けるよりも戦って、自分で居場所を確保したい。
そう思ってエーリヒを見上げると、彼はふと、表情を和らげた。
「それでもクロエが戦いたいのなら、俺も、一緒に戦う」
「え?」
まだ何も告げていない。


