そんなことを言いながら家に駆け込んできたのは、先ほど別れたばかりの近所の主婦のネリーだった。
「ネリーさん、どうしたの?」
「大変なのよ。帰ってきた旦那に聞いたんだけど、冒険者ギルドでちょっと揉め事があって、数人の冒険者が騎士団に連れて行かれたらしい。その中に、クロエさんの旦那さんがいたって」
「!」
クロエは思わず鍋を取り落とし、呆けたようにネリーを見つめた。
「エーリヒが、騎士団に?」
騎士団の団長はクロエの父で、エーリヒも数年前まで所属していた。エーリヒが王女のお気に入りであることも、そんな王女から逃げたことも、知っているに違いない。
(どうしよう……。どうしたらいいの?)
パニックになりそうな心を必死に落ち着かせて、知らせに来てくれたネリーに礼を言う。
「教えてくれてありがとう。ギルドに行って、状況を聞いてみるわ」
「そうだね。それがいいよ。ひとりで大丈夫?」
年上で、面倒見の良いネリーに大丈夫だと微笑み、クロエは震える足でギルドに向かった。
揉め事と聞いたので、いつものように誰かが、エーリヒに絡んだのかもしれない。
それくらいだと思っていた。
「ネリーさん、どうしたの?」
「大変なのよ。帰ってきた旦那に聞いたんだけど、冒険者ギルドでちょっと揉め事があって、数人の冒険者が騎士団に連れて行かれたらしい。その中に、クロエさんの旦那さんがいたって」
「!」
クロエは思わず鍋を取り落とし、呆けたようにネリーを見つめた。
「エーリヒが、騎士団に?」
騎士団の団長はクロエの父で、エーリヒも数年前まで所属していた。エーリヒが王女のお気に入りであることも、そんな王女から逃げたことも、知っているに違いない。
(どうしよう……。どうしたらいいの?)
パニックになりそうな心を必死に落ち着かせて、知らせに来てくれたネリーに礼を言う。
「教えてくれてありがとう。ギルドに行って、状況を聞いてみるわ」
「そうだね。それがいいよ。ひとりで大丈夫?」
年上で、面倒見の良いネリーに大丈夫だと微笑み、クロエは震える足でギルドに向かった。
揉め事と聞いたので、いつものように誰かが、エーリヒに絡んだのかもしれない。
それくらいだと思っていた。


