それなのに、もう帰ろうという頃になって、運悪くサージェが冒険者ギルドの方にやってきてしまった。
そこでクロエが依頼をキャンセルしたこと。
体調を崩していることを知ってしまったらしい。
「納品する魔石の量が多いと、心配していたんだ」
そんなことは今までひとことも口にしたことはないくせに、そう言ってエーリヒに詰め寄った。
「魔導師なら、自分の魔力量はわかっているはず。魔力が減ってしまうことを、何よりも恐れている魔導師が、自分で加減を間違うはずがない。やはり君が、無理やり作らせていたのだろう?」
どんなにクロエが違うと声を上げても、まったく聞き入れてくれない。彼の思い込みの深さは、もう妄想の域に達しているようだ。
「いい加減に……」
「クロエ」
激高しそうなクロエを、エーリヒは押しとどめる。
「体調を崩しているのだから、今日はおとなしくしていないと駄目だ」
そう囁かれて、平手打ちをしたことを思い出す。
この人はもう、自分がはっきり断らないと、わからないのではないか。
そこでクロエが依頼をキャンセルしたこと。
体調を崩していることを知ってしまったらしい。
「納品する魔石の量が多いと、心配していたんだ」
そんなことは今までひとことも口にしたことはないくせに、そう言ってエーリヒに詰め寄った。
「魔導師なら、自分の魔力量はわかっているはず。魔力が減ってしまうことを、何よりも恐れている魔導師が、自分で加減を間違うはずがない。やはり君が、無理やり作らせていたのだろう?」
どんなにクロエが違うと声を上げても、まったく聞き入れてくれない。彼の思い込みの深さは、もう妄想の域に達しているようだ。
「いい加減に……」
「クロエ」
激高しそうなクロエを、エーリヒは押しとどめる。
「体調を崩しているのだから、今日はおとなしくしていないと駄目だ」
そう囁かれて、平手打ちをしたことを思い出す。
この人はもう、自分がはっきり断らないと、わからないのではないか。


