義姉である公爵令嬢は、美しい容姿のエーリヒを気に入り、ずっとお気に入りの玩具のように傍に置いていた。
その姉が婿を迎えることになり、今度は厄介払いのように騎士団に入れられてしまう。
さらにあの王女に目を付けられて、ずっと行動を制限されてきた。しかも今度は王女の縁談があるからと、廃棄される予定だったと彼は語っていた。
他人にどんなふう思われようと、どうでもいい。
ずっとそう言っていたエーリヒはその言葉通りに、サージェに疑われ、攻撃されても憤ったりしなかった。
向けられる悪意も敵意さえも、仕方のないことだと受け入れてしまうまで、虐げられ傷ついてきたのかと思うと、胸が痛い。
「エーリヒ」
クロエはもう一度彼の名を呼んで、自分の肩を抱いている彼の背に腕を回す。
「私が絶対にしあわせにするから。あなたを守るためなら、どんなことでもしてみせる。だから、私から離れないでね」
どんな運命だろうと、この力でねじ伏せてみせる。
「それは普通、男のセリフだと思うんだけど」
照れたように笑うエーリヒに、クロエは自らの中に眠っている魔女の力を確かめるように、静かに目を細めた。
その姉が婿を迎えることになり、今度は厄介払いのように騎士団に入れられてしまう。
さらにあの王女に目を付けられて、ずっと行動を制限されてきた。しかも今度は王女の縁談があるからと、廃棄される予定だったと彼は語っていた。
他人にどんなふう思われようと、どうでもいい。
ずっとそう言っていたエーリヒはその言葉通りに、サージェに疑われ、攻撃されても憤ったりしなかった。
向けられる悪意も敵意さえも、仕方のないことだと受け入れてしまうまで、虐げられ傷ついてきたのかと思うと、胸が痛い。
「エーリヒ」
クロエはもう一度彼の名を呼んで、自分の肩を抱いている彼の背に腕を回す。
「私が絶対にしあわせにするから。あなたを守るためなら、どんなことでもしてみせる。だから、私から離れないでね」
どんな運命だろうと、この力でねじ伏せてみせる。
「それは普通、男のセリフだと思うんだけど」
照れたように笑うエーリヒに、クロエは自らの中に眠っている魔女の力を確かめるように、静かに目を細めた。


