「本当にクロエは優しいね。その優しさは素晴らしいものだと思うよ」
「すべての人達を救いたいなんて、傲慢な考えだってわかっているの。でも、どうしても考えてしまって」
「クロエにこの国を変えるだけの力があるのもたしかだ。でもあんな人達でも、傷つけたらクロエが苦しむのではないかと思うと心配だ」
この国を変えようとしたとき、戦わなくてはならないのは、元婚約者や父。そして国王陛下を始めとした、国の重鎮達だ。
クロエが苦しむかもしれないから、心配だと言われてしまえば、まだそこまでの覚悟が決まっていないクロエは悩んでしまう。
それに彼らと戦うということは、エーリヒと王女が再び出会ってしまう確率も高くなるということだ。
「この国を出るまでには、もう少し時間が掛かる。一緒に、ゆっくりと考えていこう」
「……うん」
ただ反対するのではなく、一緒に考えていこうと言ってくれたエーリヒの言葉を重く捉えて、クロエは静かに頷いた。
これは、自分だけの問題ではない。
もしクロエが戦うと決めたら、エーリヒは必ずクロエと一緒に戦ってくれる。でも、それは平穏な人生を諦めるということだ。
「すべての人達を救いたいなんて、傲慢な考えだってわかっているの。でも、どうしても考えてしまって」
「クロエにこの国を変えるだけの力があるのもたしかだ。でもあんな人達でも、傷つけたらクロエが苦しむのではないかと思うと心配だ」
この国を変えようとしたとき、戦わなくてはならないのは、元婚約者や父。そして国王陛下を始めとした、国の重鎮達だ。
クロエが苦しむかもしれないから、心配だと言われてしまえば、まだそこまでの覚悟が決まっていないクロエは悩んでしまう。
それに彼らと戦うということは、エーリヒと王女が再び出会ってしまう確率も高くなるということだ。
「この国を出るまでには、もう少し時間が掛かる。一緒に、ゆっくりと考えていこう」
「……うん」
ただ反対するのではなく、一緒に考えていこうと言ってくれたエーリヒの言葉を重く捉えて、クロエは静かに頷いた。
これは、自分だけの問題ではない。
もしクロエが戦うと決めたら、エーリヒは必ずクロエと一緒に戦ってくれる。でも、それは平穏な人生を諦めるということだ。


