ふと、頬に温かい手が触れた。
クロエが落ち込んだ様子を見せたからか、エーリヒは心配してくれたようだ。
「色々と教えてくれてありがとう。クロエは世間知らずで何も知らないから、とても助かっているわ。ただ……」
クロエは、エーリヒを見上げる。
「スラムに暮らしている人達を見てあらためて、この国はあまり良い国じゃないなぁと思っていたの」
「うん。そうだね」
エーリヒは静かに相槌を打ってくれる。
「たしかに、クロエの言う通りだ」
それに励まされて、クロエは言葉を続けた。
「だから、早くこの国を出て自由に暮らしたいって思っていた。でも、この国にはスラムの子ども達のように、逃げ出せない人もたくさんいる。私だけ自由に暮らすことに、何だか罪悪感を持ってしまって」
まして、クロエはあの子ども達を救うだけの力があるのだ。
魔女という力を隠していても、魔力を持つ魔導師として、弱い立場の人達を守るために戦うことはできる。
それなのに、救えるはずの人達を捨てて自分だけ幸福になってもいいのかと考えてしまうのだ。
それを訴えると、エーリヒはクロエの頬をそっと撫でた。
クロエが落ち込んだ様子を見せたからか、エーリヒは心配してくれたようだ。
「色々と教えてくれてありがとう。クロエは世間知らずで何も知らないから、とても助かっているわ。ただ……」
クロエは、エーリヒを見上げる。
「スラムに暮らしている人達を見てあらためて、この国はあまり良い国じゃないなぁと思っていたの」
「うん。そうだね」
エーリヒは静かに相槌を打ってくれる。
「たしかに、クロエの言う通りだ」
それに励まされて、クロエは言葉を続けた。
「だから、早くこの国を出て自由に暮らしたいって思っていた。でも、この国にはスラムの子ども達のように、逃げ出せない人もたくさんいる。私だけ自由に暮らすことに、何だか罪悪感を持ってしまって」
まして、クロエはあの子ども達を救うだけの力があるのだ。
魔女という力を隠していても、魔力を持つ魔導師として、弱い立場の人達を守るために戦うことはできる。
それなのに、救えるはずの人達を捨てて自分だけ幸福になってもいいのかと考えてしまうのだ。
それを訴えると、エーリヒはクロエの頬をそっと撫でた。


