「あのギルド員は移民だったから、その辺りは気にかけているのではないか?」
「いや、それはない」
即座にエーリヒの言葉を否定して、男は顔をしかめた。
「サージェのことだろう? あいつは自分が苦しんでいたのに、立場が変わると平気で他を差別するような男だ」
「たしかに、そんな感じだわ」
クロエが同意して深く頷くと、エーリヒはふたりの答えに困ったように笑っていた。
ドリットと名乗ったその男は、クロエの姿を見て、自分と同じだと親近感を抱いてくれたようだ。
「緊急依頼を受けるってことは、あんたらも訳ありなんだろう? 今回のことで借りができた。何か困ったことがあったら言ってくれ」
「ありがとう」
スラムに女性連れで長居するのは危険だからと言われて、ふたりは治療薬を渡したあと、すぐに教会を出ることにした。
「子どもがたくさんいたみたいね」
振り返り、そう呟いたクロエに、エーリヒも頷く。
姿は見ていないが、大勢の気配がこちらを伺っていたし、洗濯物も子どものものばかりだった。
「そうだな。彼に救われた子どもは多いだろう」
「……手伝いをした方がよかったのかしら」
「いや、それはない」
即座にエーリヒの言葉を否定して、男は顔をしかめた。
「サージェのことだろう? あいつは自分が苦しんでいたのに、立場が変わると平気で他を差別するような男だ」
「たしかに、そんな感じだわ」
クロエが同意して深く頷くと、エーリヒはふたりの答えに困ったように笑っていた。
ドリットと名乗ったその男は、クロエの姿を見て、自分と同じだと親近感を抱いてくれたようだ。
「緊急依頼を受けるってことは、あんたらも訳ありなんだろう? 今回のことで借りができた。何か困ったことがあったら言ってくれ」
「ありがとう」
スラムに女性連れで長居するのは危険だからと言われて、ふたりは治療薬を渡したあと、すぐに教会を出ることにした。
「子どもがたくさんいたみたいね」
振り返り、そう呟いたクロエに、エーリヒも頷く。
姿は見ていないが、大勢の気配がこちらを伺っていたし、洗濯物も子どものものばかりだった。
「そうだな。彼に救われた子どもは多いだろう」
「……手伝いをした方がよかったのかしら」


