「どっ、わ、たわ、わた、わたしそろそろ授業の予習しなきゃ」

「吃りすぎだろ」

「いや自分で自分の考えにびっくりして」


さっきのは無かったことにしようと思いながらテーブルに各教科のテキストをひろげた。


ヒートまでもうあと1週間もないだろう。

そのあいだは授業にも出られなくなるから、少しでも予習しておくことで負担を減らせる。




「……あ、そうだ東雲さん。ひとつ言っておきたいことがあるんですけど」


「ヒート中は帰ってくんなって?」