うわのそらでも恋がしたい。


ぽふりと後頭部が温かくなる。



「なに」

「僕も大歓迎なんだけど?」

「なるほど」



タルタルチキンが先だ。

1歩踏み出すと,それを咎めるようにまた力が加わった。

締めすぎたベルトみたいに苦しい。



「本気だけど?」



あー。

……どういうこと?



もぐもぐ,もぐもぐ,ごくり。

ごくん,ごくん。

……もぐもぐ,もぐ。




「あらそらちゃん,今日はやけに静かね」

「湊ままのタルタルチキンが美味しくて」



あと考え事が終わらなくて。



「お代わりしてもいいからね~。お父さんの分が減っても,どうせ気付きはしないもの」



ふふふと嬉しそうに微笑む湊ままは,流石。

まだまだ若い。