「さ、お部屋に行ってお勉強してらっしゃ〜い!」

お母さんは新しく絆創膏を貼ると私を部屋に連れて行った。

私が勉強机に座ると、お母さんはベッドに座った。

「ママのことは気にしないで〜?続けていいわ〜。」

まさかこうやってずっと監視するつもりなの?

その後はずっと視線を感じながら夜まで勉強した。

あの男の人は今どうしてるんだろう。

「あら〜?ペンが止まっちゃってるわよ〜?」

お母さんのそういう声が聞こえて慌てて問題に目を落とす。

「今日は塾がないんだから、その分も勉強しなくちゃね〜!」

お父さんが帰ってきた。

「おい茉璃亜、言われた通り勉強してるだろうな?」

「ずっと見てたけど茉璃ちゃんとってもお利口さんだったわよ〜。」

そんな風にしてその日の夜は更けていった。